Urine Monovette®

外陰部を洗浄ならびに約3秒間排尿後、尿の流れを遮ることなく、無菌容器に約10～20mlの尿を採取することで不純物の混入を避けます。指定のサンプル容量を採取した後の残尿は便器に放出して結構です。

中間尿は、微生物学的試験にとって特に重要です。

24時間採尿することにより、1日の間で起こる濃度変動を排除します。この方法は、カテコールアミンやクレアチニンクリアランスなど、濃度変動（概日リズム）を受けるパラメーターの安全で確実な判定に適しています。

24時間採尿は、トイレで排尿してから開始します。時刻を記録しなければなりません（例：午前7時など）。 

次の排尿は、採尿容器に移し、必要に応じて安定剤を付加します（混合するのを忘れずに）。 

以降の各排尿は、翌日まで採取します。採尿は前日に記録した時刻（例：午前7時など）で打ち切ります。採取量まで尿サンプルを加えるため、排尿時間は短くします。

正確な充填容量において、ホウ酸によって、採血から分析まで室温で最大48時間、微生物を効果的に安定化させます。

ホウ酸入りUrine Monovette®は常に、公称容量まで充填する必要があります。微生物の最適な安定化のために、充填不足を十分注意する必要があります。

沈殿用に推奨される遠心分離条件は、20℃で5分間400 x gです。

検査方法の多くは酵素比色試験を伴うため、低pH値は測定の誤結果を生じ、検査方法を左右することを想定する必要があります。

個々のパラメーターに関する詳細内容や承認は、試薬のメーカーから入手することも可能です。

Urine Monovetteは色分けにより、安定剤（ホウ酸）入りのバージョンと無しのバージョンの迅速な区別が容易です。

黄色：安定剤無し

緑色：安定剤(ホウ酸入り)

ホウ酸入りUrine Monovette®は、尿中の微生物を安定させます。

原則的に、尿沈渣のパラメーターは、pH値と比重の影響を受けます。したがって、ホウ酸の使用は細胞分解につながる恐れがあります。安定剤のない黄色のUrine Monovette®は、尿沈渣の判定に最適です。 

"Urine Monovette®は、尿1ml当たりホウ酸10mgで調製しています。 この値は濃度1.5%に相当します。この調整剤には水銀は含まれていません。"

尿試験紙を用いる尿分析には、Urine Monovette® 10 ml（製品番号10.252）が適しています。従来型試験紙の長さは、充填済みのUrine Monovette®に完璧に適合します。

Urine Monovette®チューブはPP（ポリプロピレン）製です。

使用目的によっては必ずしも滅菌は必要ではありません。必要に応じて下記の滅菌済み個包装のUrine Monovetteをご注文いただけます。

Art.No.:10.258.020 Urine Monovette® 8.5 ml (92 x 15 mm)

Art.No.:10.252.020 Urine Monovette® 10 ml (102 x 15 mm)

Art.No.:10.253.020 Urine Monovette®（安定剤入り） 10 ml
(102 x 15 mm)

いいえ。検体の無菌移送が必要な場合には、輸送可能な採尿チューブ付きカップがございます。（Art.No.:75.562.400）

ホウ酸入りUrine Monovette®は常に公称容量まで満たす必要があるため、目盛りは不要です。充填レベルマークは正確な容量を示しています。